2026年3月3日
出典:UBIリサーチ(UBIResearchNet)
中国のフォルダブルスマートフォン市場が急速に拡大する中、それを支えるフォルダブル有機ELパネルの供給網も本格的な拡大局面に入っている。現在、中国のセットメーカー向けにフォルダブル有機ELを供給している企業には、サムスンディスプレイをはじめ、BOE、TCL CSOT、Tianma、Visionoxなどがあり、グローバル企業と中国勢との間で激しい競争構図が形成されている。
中国勢の出荷量が急拡大、年平均70%超の成長
出荷量の観点から見ると、中国パネルメーカーによるフォルダブル有機EL供給は急速な成長を遂げている。2021年に約130万台規模だった出荷量は、2025年には1,000万台を超える水準へと拡大した。年平均成長率は70%を超えており、中国国内におけるフォルダブルスマートフォン市場の拡大とともに、パネルの国産化比率が急速に高まっていることを示している。
企業別に見ると、一般スマートフォン向けのみならず、フォルダブルスマートフォン向け有機ELでもBOEが最大の供給量を誇っている。BOEはHuawei、Oppo、Vivoなど主要ブランドへパネルを供給し、市場主導権を維持している。ただし、BOEの出荷量は2024年まで急増を続けた後、2025年には小幅な減少に転じたとされる。
TCL CSOT、Visionox、Tianmaも本格参入
BOEに次ぐ供給量を持つのがTCL CSOTであり、2025年には300万台を超えるフォルダブル有機ELを出荷した。主な顧客には、Motorola、Xiaomi、Honorなどが含まれる。
VisionoxもHuaweiやHonorを中心にフォルダブル有機ELを供給しており、供給体制を強化している。さらにTianmaも2025年から少量ながらフォルダブル有機ELの供給を開始し、市場参入を本格化させた。
全体として、中国のフォルダブル有機EL市場は初期普及段階を超え、競争激化と顧客多様化のフェーズへと移行している。今後は歩留まりの安定化やコスト競争力の確立が、市場シェアを左右する決定的な要因になると見られている。
なお、フォルダブル有機ELの供給網構造やパネルメーカー各社の開発動向、企業別供給量の詳細については、UBIリサーチが発行する中国動向レポートで詳しく分析されている。