総投資額30億元、シリコン基板OLEDプロジェクトが着工――長沙でマイクロディスプレイ産業園が始動


2026年2月26日

出典:CINNOResearch

 

中国・長沙市において、総投資額30億元に達するシリコン基板OLED(OLED on Silicon)マイクロディスプレイ関連プロジェクトが正式に着工した。2026年2月25日付の現地報道によると、本プロジェクトは長沙金霞経済開発区に位置する「金霞微型显示产业园(マイクロディスプレイ産業園)」として建設が進められる。

 

同産業園の中核プロジェクトを担う長沙睿顕科技の董事長・趙亮氏によれば、同社の主力製品であるシリコン基板OLEDマイクロディスプレイは、VRおよびARスマートグラス向けに展開される。特に長沙市の馬欄山音声・映像産業エリアにおいては、豊富な応用シーンが広がっており、今後の需要拡大が期待されているという。

 

 

シリコン基板OLEDに特化した産業園構想と地域連携モデル

 

金霞マイクロディスプレイ産業園は、シリコン基板OLEDマイクロディスプレイチップの研究開発および製造に特化した重点プロジェクトである。計画用地は約55ムー、総建築面積は約3万5,000平方メートルに及び、2期に分けて建設される。フル稼働後の年間生産額は30億元規模に達する見込みだ。

 

本プロジェクトは、音声・映像製造産業の高度化を目的とした地域連携モデル「研究開発は馬欄山、製造は金霞」という“金馬コンビネーション”の相乗効果をさらに強化するものと位置づけられている。これにより、ハイエンド音声・映像製造装置産業チェーンの上流から下流までの集積を促進し、ディスプレイ分野における中核部品の国産化プロセスを加速させる狙いがある。

 

8インチ+12インチの量産体制でグローバル展開を加速

 

シリコン基板OLEDマイクロディスプレイ技術のグローバルリーダーとされる睿顕科技は、今回の30億元投資を通じて、研究開発・生産・販売を一体化した産業拠点を構築する方針だ。同社は世界のOLEDマイクロディスプレイ分野におけるトップ企業を目指し、戦略的な事業展開を進める。

 

同社は既存の8インチ量産ラインで蓄積した技術基盤を強みとし、超高輝度、超高解像度(高ピクセル密度)、長寿命、高歩留まりといった主要性能において一段の向上を実現している。さらに「8インチ+12インチ」のデュアルライン体制を構築することで、シリコン基板OLEDマイクロディスプレイ製品のフルラインアップをカバーし、AR/VR/XRなど多様な次世代アプリケーション市場や顧客ニーズに対応していく計画である。

 

今回の着工は、中国におけるシリコン基板OLEDマイクロディスプレイ産業の本格的な量産拡大フェーズへの移行を象徴する動きといえる。ARグラスやVRヘッドセット市場の成長を背景に、今後はマイクロディスプレイの高性能化と大規模量産体制の確立が、競争力の鍵を握ることになりそうだ。