OLED市場が反転上昇するなかで明暗分かれるサムスンディスプレイとLGディスプレイ:サムスンはTVが不振、LGはアップル需要で拡大


2025年12月9日 ニュースピム(韓国)

 

第3四半期の有機EL市場はスマートフォンとモニターが牽引し回復

2025年第3四半期、世界の有機EL市場はスマートフォンとモニター分野の回復によって反転上昇した。市場調査会社カウンターポイント・リサーチの最新統計によると、同四半期の世界有機ELパネル出荷量は前期比14%増、前年同期比5%増となり、特にiPhone 17 Pro の旺盛な需要と、ゲーム用途を中心に有機ELモニターの普及が加速したことが市場の流れを大きく押し上げた。

 

サムスンディスプレイはスマートフォン出荷が前期比で増加したものの、TV市況の低迷が全体の足を引っ張り、面積ベースのシェアは33%とわずかに縮小した。これに対してLGディスプレイは、プレミアムモデルを展開するアップル向け供給が拡大し、面積シェア38%を堅持しながらサムスンディスプレイとの差を広げる結果となった。ITパネル需要が活発化する中で、韓国2社の事業構造の違いがより鮮明になっている。

 

第3四半期のOLEDシェア推移[写真=カウンターポイント・リサーチ]
第3四半期のOLEDシェア推移[写真=カウンターポイント・リサーチ]

 

サムスンディスプレイはTV不振で後退、モニターは堅調も全体シェアは微減

サムスンディスプレイのスマートフォン向け有機ELパネル出荷は前期比10%増となり回復基調にあるが、前年同期比では4%減と依然として伸び悩んでいる。ノートPC向けは前期比8%減と需要減速が続いた。一方でモニター向けは前期比16%増、前年同期比では実に40%増を達成し、27型QD-OLEDモデルが好調な需要を支えた。

 

一方、TV向けパネルは前期比・前年同期比ともに12%減となり、この分野の急激な縮小がサムスンディスプレイの全体シェア低下の主要因となった。TV市場の弱さは依然として同社にとって最大の課題であり、ITパネルへの事業転換の必要性を浮き彫りにしている。

 

LGディスプレイはアップルの強い需要に支えられシェア拡大、中国勢も存在感増す

LGディスプレイは面積シェア38%を維持し、サムスンディスプレイとの差をさらに広げた。スマートフォン向けは前期比59%増、前年同期比15%増となり、iPhone 17 Pro 向け供給拡大が同社の成長を大きく後押しした。スマートウォッチ向けも前期比121%増、前年同期比18%増と急伸し、戦略製品群の競争力がより強化された形だ。

 

モニター向けは前期比16%増、前年同期比18%増で、IT向けラインアップの成長が継続。TV向けは前期比4%増と小幅な回復にとどまったものの、前年水準を維持し損失拡大を抑えたとの評価もある。

 

産業全体では中国メーカーの存在感が一段と高まっている。BOEとVisionoxはHonor、Vivo、Xiaomiへの供給とノートPC分野の成長を背景に世界市場での足場を拡大し、Tianmaも安定した伸びを続けている。

 

カウンターポイント・リサーチは、「LGディスプレイはアップル向け供給増加の効果でシェアを高めた一方、中国パネルメーカーも引き続き拡大基調にある。しかしサムスンディスプレイはTVの不振が響き、シェアがわずかに低下した。この状況から、IT向け有機ELパネルが来年の市場拡大を牽引する主要エンジンになる可能性が非常に大きい」と総括した。