オムディア「2026年の大型ディスプレイ市場でLCDは減速、OLEDは成長」


発行日:2026年6月16日

出典:オムディア

 

大型ディスプレイ市場で進むLCD減速と有機EL成長

2026年の大型ディスプレイ市場では、液晶ディスプレイ(LCD)パネルの出荷量が減少する一方で、有機EL(OLED)パネルは成長を維持するとの分析が示された。

 

市場調査会社オムディアによると、2026年の大型有機ELパネル出荷量は3,880万台に達し、前年比18.7%増加すると予測されている。

 

ここでいう大型とは、10インチから130インチまでのフラットパネルディスプレイを指し、モニター、ノートPC、テレビ、9インチ以上のタブレット、26インチ以上の公共用ディスプレイなどが含まれる。

 

一方、大型LCDパネルの年間出荷量は8億7,810万台と見込まれ、前年比で3%減少すると予測されている。特に2026年下半期は4億2,840万台となり、前年同期比で8%減少する見通しである。

 

これに対して有機ELパネルは、特にモニターおよびノートPC向けディスプレイ分野で堅調な成長を示し、上半期に18%、下半期に20%の成長が見込まれている。

 

アプリケーション別大型OLEDパネル出荷量(単位:百万台)〈資料:オムディア〉
アプリケーション別大型OLEDパネル出荷量(単位:百万台)〈資料:オムディア〉

 

保守的な市場環境でも有機ELが伸びる理由

オムディアは、2026年上半期のパネル購買活動について、メモリ不足の影響は限定的であったと分析している。しかし同時に、PCやテレビのブランドメーカーおよびOEM企業が年間事業計画をより保守的に設定していることが、市場に影響を与えていると説明した。

 

業界関係者は、有機ELがこのような保守的な市場見通しの中でも成長を続ける理由について、高付加価値製品に採用されている点を挙げている。有機ELを搭載する製品は一般的にLCD製品よりも高価格帯に位置しており、メモリ部品がコストに占める割合が相対的に低い。そのため、メモリ以外の部材にかかる価格下落圧力の影響を受けにくい構造となっている。

 

このように、大型ディスプレイ市場ではコモディティ化が進むLCDに対し、有機ELは高付加価値市場を軸に成長を継続する構図が鮮明になっている。