日付:2026年5月8日
出典:ET News
売上高と営業利益が大幅に拡大、部品事業が収益の安定化に寄与
APシステムは5月8日、2026年第1四半期の連結業績として、売上高1,961億ウォン、営業利益180億ウォンを記録したと発表した。前年同期比では、売上高が60.9%増、営業利益が135.4%増となり、増収増益を鮮明に示した。今回の業績は、ディスプレイ関連事業と半導体製造装置事業の双方が改善し、収益基盤が一段と強化されたことを示す内容となっている。
事業部門別にみると、部品売上高は全体売上高の48%を安定的に維持し、季節要因による業績変動を最小限に抑える役割を果たした。通常、製造装置企業は大型案件の検収時期や投資サイクルの影響を受けやすいが、APシステムは部品事業が一定の売上比率を支えることで、事業ポートフォリオの安定性を高めているとみられる。
また、半導体製造装置の売上高は全体の11.5%を占めた。構成比としてはまだ限定的ではあるものの、今後の成長余地と収益性拡大の可能性を残す分野として注目される。APシステムは既存のディスプレイ製造装置事業に加え、半導体向けの高付加価値分野を新たな成長軸として育成する方針を明確にしている。
レーザー技術を軸に半導体高付加価値工程へ進出、中国の大型有機EL投資も追い風
APシステムは今後、レーザーデボンダーやレーザーダイシングなど、レーザーを基盤とした次世代半導体パッケージングおよび分析製造装置を前面に押し出し、高帯域幅メモリー(HBM)などの高付加価値工程への参入を進める計画だ。HBMはAI半導体や高性能コンピューティング向け需要の拡大で重要性が高まっており、関連工程に対応できる製造装置メーカーには中長期的な成長機会がある。APシステムとしては、こうした市場環境を背景に半導体産業向け製造装置事業を本格的な新成長事業へと引き上げる考えだ。
受注残高は第1四半期末時点で1,864億ウォンとなった。これは今後の売上計上余地を示す指標として重要であり、短期的な業績の継続性だけでなく、中期的な事業見通しに対しても一定の安心感を与える数字といえる。
会社側は、中国を中心に第8世代以上の大型有機ELライン増設と新規投資が続いていることから、エキシマレーザーアニーリング(ELA)やレーザーリフトオフ(LLO)などのレーザー工程製造装置、さらにパネルメーカー向け部品売上高の中長期的な成長が期待されると説明した。特に大型有機EL分野では、高性能化と量産性の両立に向けて高度なレーザー工程が重要であり、APシステムの技術力が受注拡大につながる可能性がある。
総じて今回の業績は、APシステムがディスプレイ製造装置企業にとどまらず、半導体製造装置分野でも存在感を強めつつあることを示したといえる。中国の大型有機EL投資拡大という外部環境に加え、HBM関連を含む高付加価値半導体工程への進出が順調に進めば、今後の企業価値向上に対する期待はさらに高まりそうだ。