アップル、「チップフレーション」でiPhone18 OLED単価20%引き下げを要求


日付:2026年7月24日 

出典:The Elec

 

メモリー価格高騰で強まるコスト圧力

アップルはメモリー半導体価格の上昇によってiPhoneの製造原価が高騰していることを受け、ディスプレイパネルの単価引き下げを強く要求している。業界によると、アップルは2026年に発表予定のiPhone18 Pro Max向け有機ELパネルの価格として、およそ70ドル前後を提示したとされる。

 

実際には、サムスンディスプレイとLGディスプレイは、これよりさらに低い平均66.5ドル程度で供給する可能性があると見られている。これは前世代モデルと比較して約20%の大幅な値下げとなる。

 

スマートフォン業界では、メモリー価格の上昇が「チップフレーション」と呼ばれるコスト増要因となっており、端末メーカーはディスプレイやカメラモジュールなど他部品の調達コスト削減によって全体の原価上昇を吸収しようとしている。

 

世代ごとに下がるOLED価格、今回は下落幅が拡大

iPhone向け有機ELパネルの価格は従来から新モデル登場のたびに低下してきた。iPhone16 Pro Maxでは供給時期や条件によっては100ドルを超えるケースもあったが、iPhone17 Pro Maxでは80ドル台まで下落した。今回のiPhone18 Pro Maxではさらに約20%低い水準となり、通常の世代交代に伴う値下げ幅を上回る大きな下落が特徴となっている。

 

この背景には、スマートフォン市場の競争激化に加え、部品コスト構造の変化がある。特にメモリー価格の上昇がディスプレイ価格への圧力として直接作用している点が、従来とは異なる重要なポイントである。

 

最新材料「M16」採用でも価格は逆に低下

iPhone18向け有機ELには、最新の有機材料セット「M16」が採用される予定である。この材料は発光効率、寿命、色特性の改善が図られており、ディスプレイ性能の向上に寄与する。

 

しかしながら、パネルメーカーにとっては新材料への対応に伴い製造プロセス条件の最適化や歩留まり安定化が必要となり、技術的難易度はむしろ上昇している。それにもかかわらず供給価格は低下しており、収益性への影響が懸念されている。

 

こうした状況について、サムスンディスプレイの経営陣は展示会「K-ディスプレイ2026」で、チップフレーションにより部品およびディスプレイ価格に強い引き下げ圧力がかかっていると述べている。またLGディスプレイ側も、価格引き下げ圧力の影響を受けているものの、原価革新によって対応可能な範囲にあると説明している。

 

供給量拡大が業績のカギに

市場調査会社のUBIリサーチによると、2026年のiPhone18向け有機EL供給量は大幅に増加する見通しである。サムスンディスプレイは標準モデル200万枚、Proモデル1800万枚、Pro Maxモデル2600万枚の合計4600万枚を供給すると予測されている。一方、LGディスプレイは標準モデル109万枚、Proモデル1900万枚、Pro Maxモデル2100万枚の合計4109万枚が見込まれている。

 

業界関係者は、アップルがメモリー価格上昇を理由にパネル供給企業へ強い価格引き下げを要求していると指摘する。その結果、最新有機材料を採用した高性能製品であっても供給価格は低下しており、パネルメーカーの2026年下半期の業績は、供給数量、歩留まり、そして原価削減の達成度によって大きく左右されると分析されている。