韓国KAIST、髪の毛よりも細い繊維に高性能なOLEDの製作に成功


発行日:2018.01.03 ET News

 

髪の毛よりも細い繊維に高性能有機EL(OLED)を実装する技術が開発された。高性能ウェアラブルディスプレイの商用化が遠くない。 KAIST(総長シンソンチョル)はチェギョンチョル電気電子工学教授、博士課程のチームが巻糸である3次元繊維構造に適合するように改善した「ディップコーティング工程」を活用して、非常に細い繊維の上に高性能OLEDを実装することができる技術を開発したと3日明らかにした。

 

 

<繊維型有機ELを生地に織りして駆動した様子>

 

繊維型ウェアラブルディスプレイは、未来の先端技術である。まだ機器の実装に焦点を当てている分野だ。糸を有機物溶液に浸しOLEDの機能層薄膜を形成する過程で素子性能と耐久性が従来の平板OLED素子に比べてはるかに低く、実用化には限界があった。

 

研究チームは、新しいディップコーティング工程で、この問題を解決した。シンプルな機能層構造を細分・最適化した。機能層を複数形成し、電子注入層と輸送層の電子移動を容易にした。電気性能を向上させるポリエチルをはじめとする各種物質を添加する方法を書いた。

 

研究チームは、この工程を活用して、パフォーマンスを損なうことなく㎡当たり1万カンデラ(cd)の輝度、アンペア(A)当たり11cd以上の効率を示す材料の実装に成功した。 

 

 

<ディップコーティング法を利用した高性能繊維型有機発光ダイオード(OLED)工程の模式図>

 

最適化され機能層は、素子の耐久性も高める。4.3%の変形後もOLEDの性能がよく維持されていることが分かった。OLED素子を直接生地に織りも、パフォーマンスに問題がなかった。髪の毛より細い90マイクロメートル(㎛)の糸に行われた繊維もOLEDを形成することができる。工程は摂氏105度以下の概ね低い温度で行われ、熱に弱い一般の繊維にも適用可能である。

 

チェ教授は「性能が低い従来の繊維型ウェアラブルダイオードを改善高性能のOLED製造技術を開発した」とし「高性能繊維型ウェアラブルディスプレイの商用化の道を開いた」と述べた。

 

大田=キム・ヨンジュン記者kyj85@etnews.com