韓国のラオンテック、海外顧客とAR眼鏡向けLCoS開発契約を締結


2026年7月6日 / 出典:The Elec

 

ARグラス向けマイクロディスプレイ開発を本格化

ラオンテック(RAONTECH)は、次世代の拡張現実(AR)眼鏡向けマイクロディスプレイのバックプレーン開発に乗り出した。同社は7月6日、海外顧客企業とLCoS(Liquid Crystal on Silicon)ベースのマイクロディスプレイバックプレーンの開発および供給契約を締結したと発表した。今回の契約では、低解像度と高解像度の2種類の製品が開発対象となる。

 

最初の製品に関する開発および生産契約の規模は300万ドル(約46億円)であり、初号製品の検証が完了した後に第2製品を追加開発するオプション契約(190万ドル、約31億円)が含まれている。これらを合計した契約総額は約77億円規模に達する。

 

ラオンテック LCoSマイクロディスプレイパネル「P13」(写真=ラオンテック)
ラオンテック LCoSマイクロディスプレイパネル「P13」(写真=ラオンテック)

 

超高速FLCoS技術で次世代表示性能を実現

ラオンテックは従来のLCoSの駆動速度を大幅に向上させた、超高速の強誘電液晶シリコン(FLCoS)技術の開発を進める。この技術は、超小型画素と高速駆動回路技術を組み合わせることで、1秒あたり数千回の画面レンダリングが可能なマイクロディスプレイを実現する点が特徴である。

 

同社は、「最近発売されたMetaのAR眼鏡やSnapの新製品はいずれもLCoS方式を採用している」とし、「LCoSは量産性と技術成熟度の面で競争力を備えた技術である」と説明している。

 

マイクロディスプレイ全領域をカバーする技術力

ラオンテックは、LCoSに加えてマイクロ有機ELおよびマイクロLEDといったマイクロディスプレイの主要3技術すべてを商用化したファブレス企業である。同社は今後、AR眼鏡分野だけでなく、車載用ヘッドアップディスプレイ(HUD)やAIデータセンター向け超高速光スイッチ部品など、光通信分野へと事業領域を拡大していく方針である。

 

ラオンテック関係者は、「今回の契約は、マイクロディスプレイ用バックプレーンのシステム半導体設計能力が認められた事例である」と述べ、「今後もグローバル顧客との協力を拡大し、次世代ディスプレイ市場に最適化されたソリューションを提供していく」と強調した。