eLEAP技術が再び浮上か?LGディスプレイが大型OLED生産への適用を検討


2026年4月14日

出典:SemiDisplayView

 

韓国メディアの報道によると、LG Display(LGD)は、大型の有機ELパネル製造においてeLEAP工法の導入を検討する投資計画を策定している。対象は一部の大型有機EL生産ラインであり、投資規模は比較的小さい見込みである。最終的な投資判断は2026年末頃に下される予定で、もし実行されれば、北米の大手顧客によるIT製品向け需要に対応する手段としてeLEAP技術が活用される可能性が高い。

 

競争激化と技術投資の必要性の高まり

 

業界では、競合各社が第8.6世代有機ELラインへの投資を加速させていることから、LGD内部でも対応の緊急性が強く認識されていると分析されている。このような背景のもと、新技術への投資の必要性に対する認識が急速に高まっている。

 

関係者によると、LGDは既存ラインの一部を拡張し、eLEAP方式で大型有機ELパネルを生産する案を検討中である。投資の最終判断は年末に行われ、早ければ2027年にもライン拡張が開始される見通しだ。計画されているeLEAPラインの生産能力は月産7,500枚程度とされ、小規模な部類に入る。ただし、eLEAP技術はまだ量産段階での十分な実証がなされていないため、このラインは試験的または検証的な位置付けで進められる可能性が高い。

 

LGDはすでに2026年の投資規模を約2兆ウォンと公表しているが、前年からの継続投資分を除くと、新規投資は約1.5兆ウォンと推定される。このうちの一部がeLEAP関連投資に充てられる可能性が高いとみられている。

 

 

eLEAP技術の特徴と期待される性能向上

 

eLEAPは、日本のジャパンディスプレイ(JDI)が提案した技術で、従来の精密金属マスク(FMM)を使用せず、開放型金属マスク(OMM)を用いて赤・緑・青の各画素を蒸着する方式である。

 

業界情報によれば、LGDは約3年前からeLEAP技術の評価を開始しており、2025年にはこの技術を用いて大型有機ELラインでIT向け高付加価値パネルを量産できるかどうかの検証も行ったとされる。

 

eLEAPの最大の特徴は、FMMを使用しないことで開口率を大幅に高められる点にある。これにより理論上、パネルの輝度は最大で約2倍、寿命は3倍以上に向上する可能性がある。このため、量産が実現すれば、高効率かつ高品質な有機ELパネルの製造が可能になると期待されている。

 

量産ロードマップと主要顧客の動向

 

もしeLEAPへの投資が正式に承認されれば、LGDは2027年から量産準備に着手する見込みである。さらに、2030年以降にはIT向け有機ELなどの高付加価値製品に対し、この技術を本格的に適用するロードマップも検討されている。

 

市場では、この新ラインの主要顧客はAppleになるとの見方が有力である。Appleは2024年に有機EL搭載iPadを投入したのに続き、MacBookやiMacなど主要IT製品についても順次有機ELパネルへの移行を計画しているとされる。

 

このような状況から、サムスンディスプレイなど競合企業が第8.6世代ライン投資を加速させる中、LGDは競争対応の一環として新技術の導入を検討していると解釈されている。ただし、新規に大型ラインを建設するのに比べ、eLEAPの採用は投資負担を抑えられる現実的な選択肢と見られている。

 

ある業界関係者は、「まずラインを構築し、その後長期的に歩留まりを改善することで量産化を進める可能性が高い」と述べている。また、「投資の最終判断は下半期の取締役会に委ねられるが、社内ではすでに投資の必要性に対する強いコンセンサスが形成されている」と指摘している。